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猫に散歩は不要!ハーネスとリード付けても危険です

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

散歩は不要です

最近猫を散歩させたいという人と出会うことがあります。

ずっと家の中ばかりでストレスじゃないか?とか、
運動不足になるのでは?とか言います。

YouTubeで猫を散歩させている動画を見たりして
自宅の猫も散歩させてみようかと思うようです。

では猫に散歩って必要でしょうか?

ズバリ結論を言えば、猫に散歩は不要です。

なぜそう言えるのか、
今回は猫の習性に照らして散歩の是非を考えます。

猫の習性や気持ちへの理解不足から失敗した人たちの
残念な実例も参考にご紹介します。

 

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猫の習性を理解してほしい

散歩といえば犬の散歩を連想します。
リードを持つ飼い主と一緒に嬉しそうに歩いている姿。

猫を散歩させたいという人はそれと同じ経験をしたいと
思っているのかもしれません。

ハーネスとリードを付けていれば安全では?という人もいますが、
猫と犬の習性の違いを理解していないのではと思ってしまいます。

どちらも警戒心が強く縄張りを守りたいとか、
好奇心旺盛で動くものを追いたくなるなど、

似通った習性もあるのですが、

明らかに正反対の習性を考えてみてください。

★身体と行動の特性

身体の造りからすると犬は持久力が高く、
長距離を走ることができます。

公園やドッグランなど広い場所へ行くと、
大喜びで走り回っていますよね。

運動が大好きで、健康上毎日の散歩は必要不可欠。

一方猫は、瞬発力とジャンプ力は格別ですが、
持久力はありません。

瞬間的に身をかわしたり逃げ出したりしても、
ずっと走り続けることはできないため、

身を隠せない広い場所は嫌いで
潜り込んで隠れられる狭い空間が好きです。

知らない場所で身をさらしたくないので
行動範囲は意外と狭いのです。

次のような対照的な行動も違いを物語っています。

犬は、群れで行動するという社会性があり、
群れのリーダーに服従するのは当然。

しかし猫は、独立心が強く単独行動を好みます。
無理強いされたり拘束されたりするのは大嫌い。

以上のような特性から人との関係性も異なってきます。

★人との関係性

犬は飼い主のことをリーダーとして認識し、
その指示や命令に従順に従います。

一方猫は、飼い主と自分は対等であるという認識。
飼い主を身体の大きな猫だと思っているみたいです。

飼い主に甘えたり遊んだりするのも自分中心、
いつも自由気ままに行動したいのです。

猫のマイペースは生半可ではありません。

猫を犬のように飼い主に従わせようとしても
無理なことは明らか。

ですので猫が犬のように
飼い主の思い通りの散歩をするとは考えられません。

実際YouTube動画などで散歩させられている飼い猫の様子は
喜んでいるようには見えません。

※ 元々外暮らしの野良猫に関しては、
今回は別問題ですので考慮対象から除外しています。

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理解不足で失敗した例が多いことを知ってほしい

上述のように猫と犬は正反対の習性。
猫には散歩を楽しむという感覚はありません。

むしろ
猫にとって広い場所は危険が多いので恐いのです。

どんな危険があるでしょうか?

猫には自分の縄張りの地図が頭の中にあります。
飼い猫の縄張りは自分の家とその周りですが・・

見たことのない場所ではそれがないので、
困惑してしまいます。

しかも周りには怪獣のよう(?)に大きな人間がたくさんいて、
見たことのない犬、会ったことのない猫・・・

超臆病な猫ならそれだけでパニックになってしまうでしょう。

そして多くの車、列車や飛行機の音、
耳が良すぎる猫にとってすべてが大音響で恐怖!

交通ルールなんて知らないので、
車にひかれないように避けることは無理。

実際外歩きの野良猫でさえ交通事故で多数死んでいます。

そのうえ、つけ慣れないハーネスとリード。

束縛されることが嫌いな猫にハーネスなんて、
自由を奪う拘束と同じです。

イザというとき逃げられないのは恐怖でしかありません。

ハーネスとリードを使えば安全に散歩できる、
飼い主が一緒なら大丈夫、という考えは甘いです。

猫は軟体動物のようにハーネスをすり抜けて、
全力疾走で身を隠せる場所へ逃げるでしょう。

飼い主が呼んでもパニック状態の中では聞こえません。

猫は家にいるときと外とではまるで違う反応を見せます。
外では飼い主もその他大勢の人と同じ。

遠くの方から飼い主が自分の猫を見分けても、
猫の方は飼い主を見分けられません。

捕まえようとして走って近づいたら逃げていきます。
追いかけられたら反射的に逃げるのは当然。

聞き覚えのある声で名前を呼ばれても周囲の音にかき消され、
恐怖心の方が勝ってしまうのです。

ですので、ハーネスがあれば安全というわけではありませんし、
飼い主が一緒なら大丈夫というわけでもないのです。

猫を散歩させようとして失敗した飼い主は
深く考えずに行動してしまったのでしょう。

次のような失敗例が報告されています。

◆猫を車に乗せて買い物に出かけ、
駐車場で少し開けた窓から急に飛び出し逃げてしまった。

◆猫を抱っこして散歩中、
犬を見た途端ピョーンと腕から飛び跳ねて逃げた。

◆首輪とリードを付けて散歩していたら、
電車の音に驚いて駆け出し、首輪がすっぽ抜けて逃げた。

◆首輪とリードを付けて外につないでおいたところ、
野良猫に襲われ首輪を外して逃げ出した。

◆ハーネスとリードを付けて散歩中、
嫌がってハーネスからすっぽ抜けて駆け出した。

このような例は結構多くあるようですが、
逃げた猫が見つかった例は少なく、
ほとんどが悲しい結果に終わっています。

猫に散歩させたいと思っている飼い主の人には、

猫の習性を理解したうえで

猫にとっての恐怖や危険について
熟考していただきたいと思います。

 

飼い主の気持ちではなく、猫の気持ちを考えてほしい

上述のとおり
猫と散歩したいというのは、
飼い主の気持ちであって猫の気持ちではありません。

人間は外に出て外の空気を吸うのは
気分転換になって嬉しいかもしれませんが、

猫の方はそうはならないのです。

ストレスや運動不足の解消ならほかの方法があります。
無理して恐い場面に遭遇させることこそ大きなストレス。

猫に必要な運動量と必要なスペースとは、
外の世界ではありません。

猫が安心していられる場所は家の中なのです。

しかしほとんどの猫は上述のような反応を示しますが、
個体差があることも確かです。

とても人なつこくて外でもこわがらず、
好奇心あふれる度胸ある猫もいるかもしれません。

飼い主は普段から見ている愛猫がどのような性格か
わかっていると思います。

その猫の習性や運動神経を見ているはずですので、
見知らぬ外の世界でどう反応するか想像してみてください。

もし散歩させてみようかと思ったときは、
ぜひ愛猫の気持ちを優先に考えてほしいと思います。

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