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猫は飼い主をすぐ忘れるという風説の真相は?

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

猫は飼い主を忘れる?

 

猫は飼い主をすぐ忘れる、というのは昔からの風説。
そこには猫の不器用な性格と感情が関係しており
猫は誤解を招きやすいのです。

強い絆と信頼関係を築いてきた飼い主を
猫はそう簡単に忘れることはありません。

しかしそれとは正反対の場合も起きるのは事実。

多くの猫と関わってきた経験に基づく
ボランティアの持説をお聞きください。

 

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猫は飼い主をすぐ忘れると言われるのは不器用な性格のため

「猫は3日で主人を忘れる」
このことわざは誤りであると以前このページで述べました。
「猫が人を覚えるのは五感だけじゃなく絆が関係する」

そこでは猫がどのように人を『覚える』のか
という観点で調べましたが、

このページでは『忘れる』という観点から見ていきます。

ボランティアの一員である私は、自分の猫の飼い主でもあります。
飼い猫の世話をしながら多くの保護猫たちを譲渡してきました。

その経験を通して私は、
猫は飼い主をすぐ忘れるという風説は誤りであると
確信するに至りました。

一ボランティアの持説ではありますが、
耳を傾けていただければと思います。

猫は記憶に深く刻んで覚えた飼い主を、
すぐ忘れると言われるのはなぜかというと、

猫の性格から現れる態度や振る舞いが関係しています。

帰省や旅行などで数日家を空けると
帰ってきたときの猫の態度は・・

初めて会った人みたいに素っ気ない態度で
離れた所から冷たい視線。

大好きなおやつで釣っても警戒して近づかない。
ベタベタ甘えていたのに・・
あえて触ろうとすると「シャーッ!」とまさかの反応。

この冷たい態度から多くの人が
猫は自分を忘れたのだと言って嘆きます。

本当に猫は忘れてしまったのでしょうか?

ここでまず、猫の感情を推察してみましょう。
猫にも感情があるのですから。

猫はどんな気持ちだと思いますか?

大好きな飼い主が突然何日も帰ってこない、
会いたくて甘えたくてたまらないのにその人はいない。
自分は捨てられたと思ったかもしれません。

あなただったらどう感じますか?

そして数日後、
何事もなかったかのような顔をして帰ってきた。

臆面もなく話しかけてこられると、
ムッとするのではないでしょうか?
少しは怒っていることを知ってほしいところです。

いつもと違う匂いがするのも気になるし、
警戒してしまうのも仕方ないこと。

でも、すねて冷たくしていたけど
しばらく経つと徐々に思い出し、

大好きな飼い主ですから
最後はやっぱりスリスリゴロゴロ。
すっかり忘れたわけではないと安心するでしょう。

だってあれほどの絆を忘れるはずがありません。

いつも優しく撫でてくれて、
顔と顔をくっつけて「大好きだよ」
「かわいいね」と言ってくれた。

ストーカー猫になって
トイレにもお風呂にも付いて行った。

膝に抱っこして
ずっと一緒だよと言ってくれた。

猫にとっては、母親以上のような存在。
その絆、信頼関係は強固なものだったはず。

それなのに・・
猫としては裏切られたような気持ちでしょうか。

猫は忘れない

 

ではここで猫の性格も思い起こしてみましょう。

猫は基本単独行動の動物、
集団行動はできない。

八方美人じゃない、
周囲の空気を読まない。

自分の飼い主との絆をつむいだらそれで十分、
ほかの人は要らないのでほかの人にはなつかない。

ほとんどの猫がそんな感じです。
人間なら不器用な性格と言われるでしょうか。

感情の表現も不器用ですから誤解されます。

離れた所からのクールな視線はまるで他人のよう。
それはうまく表現できないからです。

ここで考えていただきたいのは
猫は飼い主をすぐ忘れると言われる一方、
たとえばこんな真逆の話もあるという点。

こちら
『2年ぶりに「飼い主の声」を聞いたネコの表情に胸が熱くなる』

2年会ってなかった飼い主の声に反応する様子や、
再会して抱っこされた時の表情。
思わず涙ぐんでしまう人もいたとか。

このような話はほかにも数多くあり、
これが決して例外ではないということです。

つまり記憶力の良い猫は簡単に忘れることはないのです。

でもこのような絆の土台は強い信頼関係があってのこと。

さほど愛されない飼い方だったら絆も信頼関係も弱く、
猫は独立独歩の生活でしょう。

飼い主に執着しないので
離れれば早くに忘れてしまうこともありえます。

どちらになるかは
猫と飼い主の関係次第と言えるかもしれません。

ところで
上記は強い絆で結ばれた猫と飼い主の場合ですが、
ボランティアと保護猫の場合は事情が異なります。

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保護猫にとってボランティアは忘れ去られる存在

ここでは、偶然子猫を保護して里親探しをする人も
ボランティアとみなして考えます。
保護主 = ボランティアです。

ボランティアは多くの保護猫のうち
人なつこい猫は早くに譲渡会に参加させます。

子猫であれば、
人の手で育てられると皆人なつこくなるので
子猫は問題なく譲渡されるでしょう。

また保護された時点で妙に人なつこい成猫は
大抵元飼い猫だと思われます。
何らかの事情で捨てられたのかもしれません。

ボランティアはそのような猫たちを
しばらくの間医療にかけたり世話をした後
里親探しをして譲渡します。

猫とボランティア

 

 

その際
保護主は精一杯の愛情をこめて世話したつもりなのに
後に譲渡した猫に会うと少し寂しい思いをすることになります。

たった2週間だったとしても、猫は知らんぷり。
もう忘れたの?と保護主はガッカリ。

子猫は順応しやすいので無邪気に忘れたのかもしれませんが、
保護してから目いっぱい愛情込めて世話したのに、

猫たちはすっかり保護主のことを忘れてしまったよう。
猫たちの冷たい態度に保護主は悲しくなります。

でもここでも猫たちの気持ちを汲んでみましょう。

捨て猫だった場合、飼い主が最低3回変わるわけです。
ブリーダーとペットショップ経由ならさらに2回多くなる。

そんなに何回も飼い主である人が変わるのでは
猫も慣れるのに大変苦労です。

しばらくは新しい飼い主になじむのが大変。
ボランティアといえど人は皆十人十色、
それぞれ個性があるので猫も対応に困惑するかもしれません。

前述したように猫は不器用で
人間のようにうまく立ちまわれないのです。

猫は時間をかけて新しい環境に順応します。

人間のように諦めたり投げ出したりはしませんが、
時間がかかるのです。

そしてやっと慣れてきた頃また環境が変わるという繰り返しでは
猫からすれば落ち着く暇がなくストレスの連続でしょう。

ともあれ
譲渡された猫は何とか新しい環境に順応しました。

そうなると猫は気持ちを切り替えて、
その家の人が自分の飼い主と認識し
その家は終の棲家となります。

猫は今を生きる動物。
過去にこだわることもなければ未練もありません。

環境が変わればそこで今を生きるのです。
ある意味見倣いたい生き方かもしれません。

こうしてボランティアによって保護され
里親に譲渡された猫は新たな家に順応し

今の飼い主の元で生きることに切り替えて
前の保護主を忘れるのです。
記憶力が乏しくて忘れたのではありません。

ボランティアは保護猫と里親の間のつなぎのようなもの。
少し悲しいけれどボランティアは保護猫から
忘れ去られる存在なのです。

猫のためを思えば、むしろ早く忘れてもらって
新たな家に早くなじんでもらった方が良いと
一ボランティアとしては考えます。

 

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