スポンサーリンク

猫エサはカリカリが良い?ドライかウェットかは状況に応じて

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

カリカリを食べる猫たち

猫エサはどれが良いのかと悩むことがありますか?
猫エサ売り場に並んでいるたくさんの商品を見ると、
初めて猫を飼う人は選ぶのに迷ってしまうかもしれません。

猫エサは、カリカリと言われるドライフードと
缶詰やパウチのウェットフードに大別できますが、
愛猫にふさわしいエサを選ぶために
それぞれの特徴や長短を理解しておきましょう。

そして、猫の状況に応じて臨機応変にすることや、
エサ選びで失敗するとどうなるかという点についても
見ていただければと思います。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

猫エサのドライとウェット、それぞれの特徴を知っておく

◆ウェットフードが好きな猫は多いが、留意しておきたい点がある

猫といえば魚、と多くの人が連想します。
それで魚を使った缶詰を選んでいる人が多いようです。

魚を使った缶詰やパウチは確かに多くの猫が喜んで食べます。
それらウェットは香りが強く、食欲がそそられますから。

そして水分が多く含まれているので、
あまり水を飲まない猫には水分摂取の一助になります。

しかし
猫が喜ぶウェットフードであっても、以下の点に留意していただきたいです。

〔その1〕そのウェットは総合栄養食かどうか

ウェットフードのコーナーにはおいしそうなものが様々並んでいて、
どれが気に入るだろうかと選ぶのも楽しいかもしれません。

しかし、選ぶ基準はおいしそうかどうかの見た目ではありません。
小さな文字で書いてある表示を確認する必要があります。

「総合栄養食」と書いてあるでしょうか?
そうであれば猫にとって必要な栄養がきちんと含まれているエサです。

そうではなく「一般食」とか「副食」と書いてありますか?
だとするとそこには「総合栄養食と一緒に与えてください」とあるはずです。

小さな文字なので、ついつい見落としてしまうかもしれませんが、
猫の健康を左右する大きな違いなのでぜひとも確認したいところ。

ドライの総合栄養食がメインで、
おやつ的にウェットを与えるというのであれば問題ないのですが、

一般食のウェットだけを長期的に与え続けるなら
やがて病気を引き起こすことになるでしょう。

〔その2〕ウェットを与えるその猫に尿路系疾患の心配はないか

多く販売されているウェットや缶詰には魚類が使われています。
ご存じのとおり魚類には海のミネラルが多く含まれていますね。

ミネラルは人間にはとても大切な栄養素。
積極的に摂取するよう勧められてさえいます。

しかし
猫に必要なミネラル群はごく少量で、バランスが重要。

リン、マグネシウム、カルシウムはとくに
バランスが崩れると尿路系の病気を引き起こす恐れがあるのです。

オス猫が多く発症する尿路結石、その原因が
猫の大好きなウェットにあるとしたら、ショックですよね。

尿路疾患の心配がある猫にはウェットは控えめにしたり、
時折おしっこ検査することをお勧めします。

おしっこのpH値が弱酸性を維持するように
ウェットの与え方を考えましょう。

〔その3〕そのウェットの調理製造法は何か

ウェットのエサにはゼリー固めや水煮などの違いがあります。

水煮タイプは文字通り水で煮てあるのですが、
ゼリー固めやとろみ仕立てに入っている成分は、
猫のお腹にこたえる場合があります。

多少便が緩くなる程度なら良いのですが、腸の弱い猫だと下痢になることも。
とくに子猫の下痢は命取りになることもあるので要注意です。

さらに、長期にわたるウェット食事の心配な点は、
歯が弱って抜けてしまう場合があること。

じつはドライをカリカリと食べるその研磨作用が、
歯石がたまるのをある程度抑えてくれているのです。

 

◆ドライフードはメリットが多く安定的に与えられる

カリカリのドライフードはまず飼い主にとってのメリットが多いので、
大抵の飼い主はドライを選んでいます。

・ウェットより扱いが楽で、食費が安くすむ。
・封を切ったあと長期間保存がきく(多少風味は落ちるが)。
・猫の食器に一日中置きっぱなしにしても腐敗の心配はない。
・ウェットほど猫の選り好みはない。

しかし、簡単便利なドライにも注意点はあります。
●やはり「総合栄養食」であることは大前提。

ドライであっても副食や一般食の“おやつ”なら、日々の栄養は偏ってしまいます。
ドライはみな大丈夫という先入観を持たずに確認しましょう。

そして
●ドライで重要な確認点は、“原材料”。
原材料は袋の裏面か横面に記載してあります。

多くのドライフードは量を増やすために穀類等を使っています。
小麦粉、トウモロコシ粉、イモ類、豆類等です。

原材料名は、左から使用量の多い順に表記してあるので、
一番最初に「穀物類」とあれば、かさ増しが多いのは明らか。

「肉類」が最初に来ているフードはかさ増しが少なく、
その分価格が高めになります。

穀類等を多く使っているフードほど価格は安くなりますが、
それらは猫の栄養や健康を十分考慮しているかどうか疑わしい・・

大袋で激安のフードは食いつきが良いように工夫していますが、
香料・保存料・着色料など添加物が多いのです。

価格が少し高くても長期的な健康維持のため
良質なフードを選びたいものです。

ここまでウェットとドライそれぞれの特徴、長短を見てきました。
実際のところどれを与えるのがベストなのでしょうか?
次をご覧ください。

スポンサーリンク

ドライとウェットどれにするかは状況に応じて

ドライフードとウェットフードそれぞれ長短があるので
どちらがベストかと断定するのは難しいようです。

多くの猫たちに対応してきた経験から言えるのは
猫の状況に応じて臨機応変に、という結論でしょうか。

参考までに
猫のボランティアスタッフがやっている与え方は次のようなものです。

●普段はカリカリのドライがメイン。
第一に、穀類の含有量が少ない良質のエサを選びます。

若い猫とシニア猫の区別と、粒の大小も考慮。
猫にとって食べやすくおいしいものかどうかも大事なことです。

飽きないように1銘柄だけでなく、2つ,3つを混ぜてみる。
猫が複数いる場合はこの方が好き嫌いが出にくい。

良質のエサということで“グレインフリー”を食べさせたいときは
とくに混ぜ合わせがおすすめ。

グレインフリーは確かに良質なエサではありますが、
あまり好まない猫が多いのです。

猫の好みのドライフードと混ぜ合わせることで食べやすくなります。

●食欲がない場合は好みのウェットを与えてみる。
食欲が戻れば一過性のことなので安心。

但し下痢気味であればウェットは控える。
整腸剤を与える場合もあります。

食欲と体調が戻らなければ、病院受診が必要かもしれません。
受診後何らかの内服薬が必要な場合はウェットやチュールを利用します。

 

エサ選びで失敗するとどうなるか

猫エサ、どれにするか考えるときに忘れてならないのは、
人の食べ物は厳禁であることです。

人が食べる味付きの魚肉類や子供のおやつ、
それらを猫に与えるのは言語道断と多くの人は理解していますが、
たまにあげてしまうことがあるという人はご注意ください。

猫の健康を考慮した良質のエサを与えているかどうかは
猫を見るとわかります。

まず毛並みの違いは見た目に明らか。
艶があって、なでるとサラッとなめらかな感触。

しかし、表面的な違い以上に重大なのは健康面の影響。
質の悪い安いエサは次のような結果を招きます。

▲尿路結石
これは最も気をつけたい病気。
尿管や膀胱に石ができておしっこが詰まってしまうと、3日で死に至ります。
とくにオス猫がなりやすいのですが、メス猫も油断できません。

最悪の例ではわずか2才で死亡した猫がいます。
おしっこが詰まっていることに忙しい飼い主は気付かなかったのです。

安い粗悪なエサを与えていたことを後悔しても後の祭り。
症状に気付かなかった観察不足も後悔することしきりでした。

▲腎臓病
シニアになると腎臓が悪くなっている猫は多いです。

尿路結石を経験した猫はとくに要注意ですが、
腎臓病は猫の宿命病とでも言えるほど患者が多い病気。

一度壊れた腎臓は治らないので、
いかにコントロールして長くもたせるかが課題。
長期にわたる通院が必要となります。

▲消化器の病気
下痢、嘔吐、食欲不振などを起こす原因は様々ですが、
エサが原因であることも多いです。

病院で胃や腸、膵臓を調べてもらうと同時に
エサの与え方についても検討する必要があります。

以上、猫エサを選ぶ際に留意すべき大切な点について見てきました。
愛猫が健康に長生きできるよう、ふさわしい猫エサを選びたいものです。

タイトルとURLをコピーしました