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猫の寄生虫、治療しないとまずいことに

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

寄生虫いるかな?

 

猫の寄生虫を初めて見た人は気味悪さにビックリします。

でも寄生虫なんて病気のうちに入らない、
人にうつるものでなければ大丈夫と考える人もいます。

いいえ
猫の寄生虫は人にもうつります。
放っておくとまずいことになるのです。

では
どのような寄生虫がいるのか?
どのような症状が出るのか?
放っておくとまずいのはなぜか?
治療や対策はどうすれば良いのか?

ご一緒に調べてみましょう。

 

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寄生虫には結構な種類がある

野良猫はもちろんですが、
外歩きすることがある猫なら大抵お腹に寄生虫がいます。

外猫が産んだ子猫にも寄生虫はいます。
母親を介して感染するのです。

ひとくちに寄生虫と言ってもじつは結構な種類がいます。

よく見る寄生虫と、ちょっとやっかいなものとに分けて
見ていきましょう。

(1)よく見かける寄生虫は 回虫、鉤虫、条虫、鞭虫。

瓜実条虫、マンソン裂頭条虫という奇妙な名前の虫もいます。

これらの寄生虫は消化管内に寄生して栄養を横取りし、
増殖していきます。

いつお腹に入るのかというと、卵の状態で口から、
つまり経口感染なのです。

ネズミ・ヘビ・鳥・ヤモリなどのほか
カエルやゴキブリなどを食べることで、

それらに寄生していた虫の卵がお腹に入ってしまうわけです。

猫の体につくノミも原因のひとつです。

ノミの体内に潜んでいるのは瓜実条虫の卵。

グルーミングする際になめてしまったり、
人がノミをつぶした際に中の卵を付着させることがあります。

(2)やっかいな寄生虫、これらはたちの悪い寄生虫です。

ジアルジア、コクシジウム、糞線虫、エキノコックス、
トキソプラズマ、フィラリア、トリコモナス。

それほど一般的でないので、
猫を飼っている人でもあまり聞いたことがないかもしれません。

健康な成猫ならそれほど心配ないかもしれませんが、
子猫の場合重症化することがあります。

また
犬の寄生虫として有名なフィラリアは、猫が感染することもあり、
犬と同様重篤になったり突然死したりと大変危険です。

そして
後述しますが、
まれに人に感染した場合も危険です。

これらのやっかいな寄生虫の原因も、経口感染!
汚染食物や糞便を介して猫の体内に侵入します。

以上のように
寄生虫はすべて経口感染ですから、
衛生管理が非常に重要だということがわかります。

 

寄生虫症の症状と治療

猫の体の中で成虫になった寄生虫はやがて体外に出てきます。
便の中に混じっていたり、吐瀉物に混じっていたり。

初めて寄生虫を見る飼い主は気持ち悪くなり、
この時初めて猫に寄生虫がいることを知ります。

さっそく動物病院へ行きますが、
その虫を、またはその便を持参すると診断が早いです。

顕微鏡で見ればどの寄生虫がどれくらいいるかわかり、
どの駆虫薬が良いかも決まります。

首後ろの皮膚に滴下するか、内服か、注射か、
獣医師が的確に判断してくれるでしょう。

体外には出てこないものの
症状から寄生虫がいると予想される場合もあります。

次のような症状が出たら、
動物病院で調べてもらいましょう。

下痢している
時には血便もあり
食べているのに痩せる
または食欲不振
嘔吐する(毛玉を吐く以外)
被毛の艶がなくなる
腹部が腫れる
咳がでる

重大な病気ではないからと、病院ではなく
ネットやホームセンターで販売している虫下しを
使おうとする人もいますが、

安易にそのような薬を使うのは考えもの。
獣医師の適切な判断を仰ぐことをおすすめします。

とくに子猫の場合は慎重さが必要です。
体力のない小さな子猫にはどんな薬も毒と同じですから。

たとえ寄生虫がいるとわかっていても、
病院の薬でさえも控えたいところです。

私たちは、体重400g以下の子猫には
虫下しもノミ取りも、ワクチンさえも控えます。

まずはしっかり食べさせ体力をつけて
体重が400gを越してから治療することにしています。

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人にもうつる寄生虫症 放っておくのは危険

これまで見てきたように寄生虫は経口感染!

衛生管理をしっかりやらなければ猫同士感染しますし、
最悪飼い主にも感染させてしまうのです。

人が猫の寄生虫に感染した場合、

おもに発熱や全身の倦怠感、食欲不振、咳、アレルギー反応、
肝臓や視力への障害が起きたりします。

中でもとくに危険なのはトキソプラズマとエキノコックス。

トキソプラズマは、妊婦が感染した場合流産や胎児の先天性障害
の原因となることが知られています。

エキノコックスは重篤な肝機能障害を起こし、
放置すれば90%以上が死に至ると言われています。

そこまでに至るのはまれですが、
寄生虫を軽視して放っておくのはやはり危険です。

過度に恐れる必要はありませんが、
きちんと対策しておきたいものです。

 

最善の寄生虫対策

寄生虫は経口感染ですので、対策は清潔第一!

猫トイレは毎日掃除して、
できればウンチはすぐ取り除く。

ノミが付かないように時折ブラッシングして、
見つけたら必ず駆除する。

ただし手で潰すのではなく、動物病院の薬を滴下する。

人と猫で食器を共用しないのはもちろん、
自分の箸で食べ物をあげたりはしない。

どんなに可愛くても口をなめさせたりキスしたりも厳禁。

免疫力の低い高齢者や小さな子どものいるご家庭では
過度のスキンシップに注意しましょう。

そして
トイレ掃除やスキンシップの後は手洗いを忘れずに。

なんといっても
最善の対策は猫を完全室内飼いにすることです。

外に出なければノミが付くこともなく、
カエルを食べたりして寄生虫が入ることもありません。

100%防ぐことはできないかもしれませんが、
それに近い最善の予防策なのです。

寄生虫対策に限らずほかの面でも言えることですが、
猫と飼い主の幸せの土台は完全室内飼いであることです。

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